他人のコンテンツの内容を丸ごとコピーして公開するのはコンテンツ泥棒です。
著作物を盗用することは著作権の侵害にあたりますし、モラル的にも許されるものではありません。
では、自分の作ったコンテンツの内容なら、コピーして公開してもいいのだろうか。
上記の画像はコピーすることにより、クローン凛紅さんが誕生してしまったイメージ画像です。
印刷したら塗り絵として遊ぶことができます。
今回は自分の書いたブログの記事をコピーして公開する必要がある場合の対処方法を解説します。
コンテンツをコピーして公開しても大丈夫?
引用
他人のコンテンツを丸ごと転載するのは泥棒ですが、引用は法的に許可されています。
著作権法の引用の要件を満たせば著作者に許可を取ることなく引用することができます。
日本では、一定の条件を満たした「引用」は、権利者に無許可で行うことができる(32条)。これは著作権侵害にならない。
http://ja.wikipedia.org/wiki/引用
独自の記事を書きつつ、どうしても他人の著作物を引用する必要性がある場合、一部を引用することが可能です。
必要性があり、必要な分量のみ引用し、主(あなたが作成している記事)と従(引用部分)の関係になれば引用することが可能です。
ウェブサイトの場合、引用タグを使い出典を表記するといいでしょう。
自分の作ったコンテンツの内容を引用する場合は出典表記などは不要ですし、引用部分が一部で、主となるコンテンツの大部分がユニークなものであれば、検索エンジンは重複コンテンツとみなさないでしょう。
一部を引用しつつ、詳細として内部リンクなり外部のサイトへのページへとリンクを張れば、ユーザーにとっても利便性が高まりますので検索エンジンからの評価は上がることはあっても、下がることはないと考えられます。
重要なのはユーザーが「クリックして良かった」と思えるリンクを張ることです。
検索エンジン対策としてユーザーにとって意味のないリンクを張っても評価されませんし、評価が下がることさえ考えれます。
別サイトでコピーページを公開する必要があるシーン
何らかの理由で、あなたが管理しているAとBのサイトのどちらにも同じ記事を公開したほうがユーザーにとって利便性が上がると考えられる状態の場合があります。
例えば、禁煙について解説しているサイトとダイエットに関して解説しているサイトの2つがあるとします。
禁煙を始めると食欲が増し、体重が増加してしまうので、禁煙を始めた時のダイエットに関するページをA,Bどちらのサイトにも公開したほうがユーザーの利便性が上がると考えられます。
しかし、A、Bどちからのサイトへアクセスしたユーザーの利便性は上がりますが、検索エンジンに同じ内容のコンテンツのA、Bどちらもインデックスさせてしまうと、検索者の利便性を損なうことになります。
また、2つのサイトに同じコンテンツを公開することにより、検索経由のアクセスの増加を目論む検索エンジンスパム行為はもってのほかです。
しかし、検索エンジンのランキング操作やトラフィックの増大を意図して、コンテンツが複数ドメインにまたがって複製されていることもあります。この種の偽装行為は、ユーザーが検索結果で実質的に同じコンテンツを何度も見ることになり、利便性の低下につながります。
重複するコンテンツ – ウェブマスター ツール ヘルプ
よって、ご自身のコンテンツを複数公開する場合は、正しい対処を行う必要があります。
対処方法
- noindex,follow robots metaタグ
- rel=”canonical”
- noindex,follow robots metaタグとrel=”canonical”のどちらが最適か
- 独自の切り口はないかを考える
noindex,follow robots metaタグ
検索エンジンに対し、インデックスしないように指示するnoindex,follow robots metaタグをA,Bどちらかに記述します。
A,Bどちらのページにもnoindex,follow robots metaタグをいれてしまうと、どちらもインデックスされなくなりますので注意が必要です。
例えば、禁煙サイトとダイエットサイトの場合、記事の内容が「禁煙」のほうが重みがある場合なら禁煙サイト、ダイエットに寄った内容であるならダイエットサイトの記事をインデックスさせると良いでしょう。
robots metaタグの使い方は、robots metaタグ(noindex,nofollow,noarchive)の使い方の記事を参考にしてください。
rel=”canonical”タグ
A、Bどちらかのページをcanonicalページに指定します。
rel=”canonical”タグは301リダイレクトによく似た働きをするタグです。
301リダイレクトはユーザーがアクセスした際にページ遷移が伴いますので今回のようなパターンでは適切ではありません。
rel=”canonical”タグは、検索エンジンには元となるURLを知らせますが、ユーザーはページ自体に通常アクセスできますので今回のようなパターンでは使い勝手の良いタグといえるでしょう。
使い方は<link rel=”canonical”>(カノニカルタグ)の使い方の記事を参考にしてください。
noindex,follow robots metaタグとrel=”canonical”のどちらが最適か
使い方としてはrel=”canonical”タグを使うのが最適であるとは思えますが、クロスドメイン(ドメインを超える)canonicalをGoogle以外の検索エンジンが採用しているとは限らないためベスト・プラクティスとは言えないかもしれません。
独自の切り口はないかを考える
禁煙サイトでは禁煙を主目的とした内容のダイエット記事を作成し、ダイエットサイトではダイエットに特化した禁煙にまつわる記事を作成するといった感じで、切り口を変えて同じテーマでも全く違う記事が公開できるかもしれません。
適当にリライトするのではなく、切り口を変えて違う記事を作成できるのなら重複コンテンツにはなりませんのでユーザーと検索エンジンのどちらにも支持されるコンテンツが作成できる可能性があります。
他のサイトへ寄稿する場合
私は寄稿することもされたこともないのでわかりませんが、全く同じ内容のページになる場合はいくつかの対処法が考えられます。
寄稿先のドメインの方が圧倒的に強い場合、オリジナル記事を押しのけて上位表示されてしまう場合があります。
寄稿先のページにnoindexを付けてもらうか、canonicalをオリジナルへ向けてもらう
寄稿先の運営者にコンテンツを寄稿する代わりにnoindexをつけてもらったり、カノニカルをこちらに向けてもらえるようにお願いします。
「なら、寄稿しなくていいよ」と言われるかもしれません。
寄稿先とオリジナル記事の内容を変える
基本的には自サイトには存在しない、オリジナルの記事を作成して寄稿するのが良いとは思います。
自サイトにはどのような記事を寄稿したのか紹介して記事のURLを張るという形がベストでしょう。
既に存在している記事をそのまま寄稿するのではなく、違った記事を作成して寄稿します。
寄稿先のサイトの属性に合わせた切り口で違った記事を書くといいでしょう。
(おまけ)寄稿する記事に著作者情報を紐付けしておく
寄稿する際には、Google Authorship Markupを利用して著者を知らせておくといいでしょう。
これは直接的な重複問題を解決する糸口にはなりませんが、寄稿される方へのおまけとして掲載しておきます。
?rel=authorをつけたGoogle+へのリンクを張り、Google+からは投稿先へのリンクを設定しておけば、誰が書いた記事なのかということをGoogleに伝える事ができます。
他のサイトに寄稿される方は設定しておいたほうが良いでしょう。
詳しい設定方法は検索結果に著者情報のリッチスニペットを載せる方法の記事を参考にしてください。
なお、上記のリンクの補足ですが、他のサイトへ寄稿する場合、Google+で設定する投稿先へのリンクは、ご自身のサイトと寄稿先のサイトのどちらも設定しておきます。
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