サイトやブログへ新鮮で役に立つコンテンツを定期的に投稿しておくことは、とても良いことであることに対し、疑いの余地はありません。

更新といっても新たなコンテンツを投稿することを指すこともあれば、過去に作ったページの内容を最新の状態にアップデートしなおす作業も含まれます。

そのどちらの更新であっても、ユーザーが知りたいと思っている情報であったり、正確な情報が提供できることとなりますので、更新すべきことや更新可能な点があれば、行っておくことほうが良いに決まっています。

更新率と検索順位(いわゆるSEO効果)との関係性は諸説ありますが、私自身は多少の関係はあるのではないかと考えておりました。

では、更新し続けることによって検索経由のアクセスを順調に伸ばしていったサイトが、ある日突然、更新を止めてしまい、長期に渡ってコンテンツの追加や最新情報への更新作業を怠った場合、検索経由の流入量はどのくらい下がってしまうのでしょうか。

今、あなたがご覧になっているこのブログ(SEOのホワイトハットジャパン)は、2012年1月に公開されて以来、2013年の7月まではかなりの高頻度で更新がなされていました。

しかし、一度サボってしまうと、高い頻度で更新していた反動もあってか、全く更新されない日々が続きました。
2013年7月から本日2015年3月まで、約1年と8ヶ月も更新を停止していました。
3年ちょっとの運用歴のうち、半分くらいは更新作業を一切行わず放置していたということになります。

3年のうちの半分は精力的に更新を行っており、残りの半分は完全に放置です。

これほど更新率とアクセス数や検索順位の関連性を調べることに適したサイトはなかなかないと思います。

今回は当サイトのアクセス解析のデータを見ながら、更新率と検索順位の関連性を考えていきたいと思います。

コンテンツの更新と検索順位の関係

長期に渡って更新を停止しても、思ったほどアクセスは減らない?

2012年1月から2015年2月までのGoogleAnalyticsのデータ

長期間放置するまでの私は、更新を止めてしまうと、全体的な検索順位が落ちてしまい、検索経由のアクセス数を大幅に減らしてしまうことになるのではと考えていました。

しかし、今回のパターンはそれほどわかりやすい結果にはならなかったようです。

グラフの一番左端はサイト公開直後のアクセス数が非常に低い状態になっており、そこからこまめに更新を続けることによって右肩上がりにアクセスを増やしておりました。

更新を停止したのは2013年の7月です。

更新を停止するとそこから検索順位が下がり始め、アクセスは徐々に減っていき、最盛期の3割〜5割減になるのではないかと漠然と予想を立てておりましたが、このグラフを見る限り、アクセスはあまり減っているようには見えません。

 

2013年の更新頻度が高かった時期と、ここ1ヶ月のアクセス数の比較

2013年当時のアクセスと、現在のアクセスを比較

このグラフは、精力的に毎日更新を行っていた2013年6月当時と、放置して1年半が経過した2015年2月のデータの比較です。

青いグラフが2015年2月(1年半以上更新を行っていない状態)で、オレンジのグラフが2013年6月(毎日更新を続けていた時代)のものです。

本来ですと更新を精力的に行っていた2月同士で比較するほうが良いのですが、2012年の2月はまだアクセスが上がりきっていない状態で、2013年の2月は絶賛放置中だったため、2月同士で比較することが出来ませんでした。

さて、上記のグラフを見てもわかるように、検索経由のアクセス数はほとんど変化しておりません。

毎日更新していた時期と、ここ最近の1ヶ月のデータを比較したところ、検索経由のアクセスはほとんど変わらないと言えるでしょう。

ですが上記のデータだけを見て、更新率と検索順位に関連性はほとんどないと言い切ってしまうのはミスリードを誘っているようなものとも言えます。

 

更新を止めるとアクセスは下がり始めた。しかし何故かアクセスが増え今回は帳尻が合っただけである

2012年から2015年までのアクセスの変動・増減

この画像は長期に渡って更新を停止しても、思ったほどアクセスは減らない? の見出しで紹介した画像にアクセスの増減を表現した矢印を追加したものです。

同じ元画像であっても、矢印でアクセス数の増減を視覚的に表現することにより、アクセス数の変動が見えてきます。

検索経由のアクセス数の変動ですので、

  • アクセス数が多い時期は、恐らく複数の何らかのキーワードの検索順位が高い
  • アクセス数が少ない時期は、恐らく複数の何らかのキーワードの検索順位が低い

ということが言えると思います。

少なくとも上記のデータを見る限り、更新停止をしてからしばらくの間、アクセスは右肩下がりで下がり続けたことは事実です。

そして、その後のアルゴリズムの変更等の影響により、

  • 競合サイトの検索順位が下がった
  • 当ブログの検索順位が上がった

といった理由で、検索経由のアクセスがこまめに更新していた時期の水準に戻っただけであり、それによって帳尻が合っただけのように感じます。

 

やはり更新を停止し放置したことにより検索エンジン経由のアクセス数が低下した時期もあった

毎日更新していた時期と更新をやめた時の検索エンジン経由のアクセス数の比較画像

この画像は毎日更新していた時期更新を止めた事によりアクセスが右肩下がりになっていたと思われる時期のアクセス数の比較です。

毎日更新していた2013年5月頃(青グラフ)と比較して、更新を止めた時期2013年11月頃(オレンジグラフ)のアクセス数はわかりやすく下がっています。

日によって違いますが、だいたい3割〜4割減くらいでしょうか。

精力的に更新を続けていた時期には、フレッシュな記事を定期的に公開し続ける時に発生するボーナス的な加点のようなものがあるように感じていました。

スクレイピングなどの低品質なものではない、それなりの品質が担保されており、一定量以上のボリュームを有したコンテンツを積極的に投入していたウェブマスターなら感じた事がある方は多いかと思います。

それらの加点を失った際に下がる検索順位の低下。また、記事の鮮度が下がることにより検索ボリュームの低下。後出しジャンケンの原理で、同一テーマのコンテンツでありながら更に優れたコンテンツを競合に発表されることによる需要低下。

様々な要因でアクセスが下がることが考えられます。

ですので、長期に渡って更新作業を放棄すれば、アクセスの低下はほぼ間違いなく発生するはずです。

 

しっかり作りこんだコンテンツは強い

私が作成したSEOのホワイトハットジャパンのブログの記事。

本当に質の高い記事なのかどうかは、私ではなく、ご覧になったユーザーが決めることなのは確かです。

私のブログの記事は全てが全て、完璧に仕上げられたものではなく、中には妥協の産物のような記事だって混じっていることもあるかとは思います。

しかし、中には妥協の産物ような記事が混じっていたとしても(本来そういう記事が交じるのは恥ずかしいことではありますが)、サイト全体を見れば、大変な執筆作業を行い生み出された努力の結晶でもあります。

一生懸命作ったコンテンツであったからこそ、更新を停止したことによりアクセスが下がったこともありましたが、アルゴリズムの影響で競合ページの検索順位や検索需要が下がった変動に巻き込まれなかったとさえ言えるでしょう。

実際、更新を停止したことにより、アクセスは下がったと思われますから、その後に発生したアルゴリズムの変動のお陰でアクセスを増やすことに成功したとも言えます。

つまり、数値だけ見れば、更新停止直前と、ここ最近のアクセス数に大差はないが、もし仮に更新を停止せずにこまめなアップデートを繰り返していれば、今以上の検索経由のアクセスがあったはずです。

 

更新率とアクセス数の増減に関する実験の今後

たまたまアルゴリズムの変更によってアクセス数の帳尻が合ってしまった感じでアクセス数は一定の水準を保っていると推測できる当ブログ。

今後は毎日更新は無理でも、ちょくちょく新しい記事を投入していって、全体的な検索経由のアクセス数の増加(すなわち検索ランキングの向上)を狙います。

また、新しい記事を投稿する更新の他に、過去記事の中から時代にそぐわないものや、内容が変更された記事の大幅なアップデートを行おうと思います。

新記事投入と過去記事のメンテナンスで、検索経由のアクセス数がどの程度増加するか調べていきたいと思います。

 

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