Googleはrel=”nofollow”属性取り扱いを、命令からヒントに変更しました。

また、

  • rel=”sponsored”属性(広告)
  • rel=”ugc”属性(ユーザー生成)

という新しいrel属性をサポートを発表しました。

今回はrel属性周りの変更を解説したいと思います。

rel=”nofollow”属性が命令ではなくヒントに

リンクジュース(ページランク)のイメージ画像です。

rel=”nofollow”属性は、そのリンクを辿らないし、ページランク(リンクジュース)を流さない命令として機能してきました。

しかし、その処理が、命令→ヒントに変更されました。これを詳しく説明します。

rel=”nofollow”属性のついたリンク先は評価しない→場合によって評価対象にする

今までrel=”nofollow”属性がついていたリンクは、「評価するな!」という命令でした。

通常、リンクがはられたら、そのリンクの質、リンクの数をスコアリングする、リンクポピュラリティというランキングアルゴリズムで処理されます。

しかし、nofollow属性がついたリンクの場合、スコアリングから除外されていることになっていました。

今後の変更で、Google botは、rel=”nofollow”属性をヒントとして扱うので、rel=”nofollow”属性がついていても、評価対象にする可能性があります。

この変更はすでに導入されているようですが、実際どの程度のnofollowリンクを評価しているのかは不明です。

また、今後もGoogleが親切に、評価しているnofollowリンクを教えてくれることはないでしょう。

rel=”nofollow”属性のついたリンク先は辿らない→場合によっては辿る

今までrel=”nofollow”属性がついていたリンクは、「辿るな!」という命令でした。

Google botは、rel=”nofollow”属性のリンクを辿ることはありませんでした。(ただし、同一のURLでも、他のサイトでnofollowなしでリンクされていたら、そちら経由で辿ります)

今後の変更でGoogle botは、rel=”nofollow”属性をヒントとして扱うので、rel=”nofollow”属性がついていても、リンクを辿る可能性があります。

2020年の3月1日に、命令→ヒントへと変更されることが予定されています。

なぜ、rel=”nofollow”属性をヒントとして扱うようになったのか

導入された当初は、有料リンクや、評価しないリンクとして機能するように期待されていたnofollow属性でしたが、様々な思惑からnofollowをつけるサイトがでてきました。

例えばこんな思惑があるのではないか

SNS(Twitter社など)

SEO目的のリンクをつぶやかれたらサーバーに負荷は掛かるし、ユーザーからしてもSEO目的のクソリンクが邪魔に感じるので、それなら最初からrel=”nofollow”属性リンクを付けてやろう。

大手ニュースサイト

リンク先の質の担保なんてしてられないから、全部rel=”nofollow”属性をつけておこう。

無料ブログ(yaplogなど)

SEO目的の記事を投稿されたら迷惑なので、初リンクはすべてrel=”nofollow”属性をつけておこう

ペナルティが怖い個人サイト

リンクした先のサイトが悪い子としてて、こっちまで巻き込まれるのが怖いのでrel=”nofollow”属性をつけておこう

本来評価すべきリンクにnofollowがついてると、正しく評価できなくなってきた

評価されるべきリンク→ユーザーが評価した結果に発生したリンク。実際に人がアクセスするリンク

評価されるべきではないリンク→有料リンク、自作自演のリンク。人がアクセスしないリンク

例えばTwitterでバズったURLのリンクは、nofollowであっても、評価すべきリンクだと考えれます。

自作自演のクソリンクは、nofollowがついてなくても、評価にあたいしないですよね。

バズった結果、多くの人がアクセスしたTweetのURLは、たとえnofollowでも評価する価値があるでしょうし、魂を削って書かれた数万文字のブログ記事の最後に張られるおすすめリンクがnofollowであっても、評価すべきリンクといえるでしょう。

Googleとしては、nofollowはヒントとして与えてくれているのはありがたいと思っているし、今後は、nofollowはヒント程度にして、そのリンクの価値は俺たちで考えるぜ!っていう感じなのだと思います。

ちょっと捻くれた見方をすれば、Googleからすれば

「みなさんが自発的にnofollowリンクしてくれたおかげで、評価したいリンク、評価されたいリンクについてのデータは集まって理解できたので、あとはこっちでやらせてもらいます」

っていう感じなのではないかとも思ってしまいます。

新たにサポートされるrel属性

新たにサポートされるrel属性が発表されています。

どれもrel=”nofollow”属性と同じ意味のようです。

今まで、「リンク先飛ばないでください、評価しないでください」と言う意味でnofollowが使わていましたが、新しいrel属性は「リンク先は〇〇なのでできれば飛ばないでください。できれば評価しないでください」というニュアンスになります。

rel=”sponsored”属性は広告リンクや有料リンクであると示す

rel=”sponsored”属性は、そのリンク先が広告だったり、お金をもらう見返りに紹介したリンクであると示すことができます。

アフィリエイトリンクや、PR記事のリンク先があたります。

rel=”ugc”属性はユーザー生成コンテンツであることを示す

rel=”ugc”属性は、そのリンク先がUGCコンテンツ(ユーザーが生成したコンテンツ)であると示すことができます。

「UGCコンテンツ」を説明するこきに、最もわかりやすいのは、記事のや掲示板のコメント欄に張られたURLです。

記述例

nofollow

  • <a href=”https://example.com/” rel=”nofollow”>
  • <a rel=”nofollow” href=”https://example.com/” >

sponsored

  • <a href=”https://example.com/” rel=”sponsored”>
  • <a rel=”sponsored” href=”https://example.com/” >

ugc

  • <a href=”https://example.com/” rel=”ugc”>
  • <a rel=”ugc” href=”https://example.com/” >

組み合わせて記述もできる

rel=”sponsored”やrel=”ugc”はGoogleがサポートしているだけで、他の検索エンジンはサポートしていません。(今後はサポートするでしょうが)

例えばBingは10%前後の検索シェアはもっていますし、中国向けに商売する場合は百度に対応する必要もあるしょう。

なので当面は、どちらにも対応できる記述をしておくことがおすすめです。

  • <a href=”https://example.com/” rel=”nofollow ugc”>
  • <a href=”https://example.com/” rel=”nofollow sponsored”>
  • <a href=”https://example.com/” rel=”nofollow,ugc”>
  • <a href=”https://example.com/” rel=”nofollow,sponsored”>

上記のように、半角スペースを入れるか、半角カンマで区切ります。

robots metaタグの場合

robots meta タグのnofollowもヒントとして扱われます。

新しい属性(sponsoredとugc)はrobots meta タグでは採用されていません。

meta タグで指定する場合には、<meta name=”robots” content=”nofollow”>を使いましょう。

新しいrel属性にはどう向き合っていくべきか

現段階でいちいち書き換えるメリットは一切ありません。

将来的に、nofollow ugc sponsoredを使い分けたほうが検索エンジンに有利という仕様にもならないかぎり、ウェブマスターが貴重な時間を使って変更する必要はないと思います、

そんな時間があれば、良質なコンテンツを1本でも増やすほうが幸せになれると思います。