同一のURLで、クリックすることによりテキストが切り替わる、タブ切り替え式のデザイン。

限られたスペースでいくつもの情報を表示させることが出来る優れたデザインといえなくもないのですが、あえて、タブ切り替え式のデザインを廃止したことにより、売り上げが大きく増えたECサイトの事例を紹介いたします。

今回はタブ切り替え式のデザインのデメリットを考えていきたいと思います。

タブ切り替え型のデザインのデメリット

タブ切り替え型のデザインをやめた理由

私が関係している、とあるガジェット類販売のECサイトの制作担当の方から、「タブ切り替え型のコンテンツってどうなんですか?」と質問されました。

タブで隠れているコンテンツ自体が、隠しテキストとみなされて、悪影響を及ぼすのではないかという心配があったとのことです。

現在のGoogleは非常に賢く、タブで隠れているからといって、「すなわちスパム」と判定するわけではありません。

ただし、ファーストビューで隠れてしまっているコンテンツについては、隠れていないコンテンツと同等の扱いを受けているとは断言出来ないため、ユーザビリティを低下させてしまわないのであれば、タブ切り替え型のコンテンツを廃止すると良いかもしれないというお話をさせて頂きました。

また、ユーザーの理解度によっては、コンテンツタブを切り替えられる仕組みを知らない方がいる可能性も存在します。

このECサイトはアイフォーンのアクセサリや、海外製の様々なガジェットを取り扱っているお店なので、ユーザーのITリテラシーは比較的高いと考えられるのですが、そのような操作方法を知らない方がいた場合の取りこぼしの可能性があるので、一度、コンテンツタブを廃止してテストしてみるように伝えました。

タブ切り替え型のデザインを廃止したことにより、売り上げが目に見えて増えた

比較的、ITリテラシーが高い層が訪れるサイトであるにも関わらず、目に見えて売り上げが上がったとのことです。

元々、商品説明と、セルフレビューをタブで切り替えて見ることができるようにしていたのですが、思ったほどセルフレビューは見られていなかったのかもしれません。

私達が思っている以上に、コンテンツタブの切り替えは使われていないという一つの答えが出たといえるでしょう。

もちろん、コンテンツタブを廃止すれば売り上げが上がるというわけではありません。

せっかく、商品がとっても欲しくなるような優れたセルフレビューを用意しているのに、タブの中に格納してしまっているせいで、見られることなく離脱されていた事が多かったということです。

やはり、大事な事は、良い物はわかりやすく配置すべきだということでしょう。

タブ切り替え方式の採用は、ユーザー層によっては致命的かもしれない

今回はマニアックなガジェット等を好む、比較的インターネットに慣れていらっしゃるユーザー層がターゲットのお店でした。

そのような層が相手のサイトでも、売り上げに影響するほど、コンテンツタブはクリックされていませんでした。

一般のユーザーや、年齢層が高い商材を扱っているサイトでのコンテンツタブの採用は、それなりのテストを行い納得のいくデータが出てから本採用とするのが良いと思います。

最初にサイトを立ち上げる際にコンテンツタブの仕組みを採用してしまうと、そのコンバージョン率が普通だと思い込んでしまう可能性があります。

その仕組は本当に必要ですか?

このコンテンツタブに関しては、「ユーザーにとっても便利な仕組み」だと考えて採用したものだったとのことですが、実際のユーザーはコンテンツタブを求めてはいなかったという、一つの事例となりました。

その制作担当の方が、この件での感想を

「カッコイイとか、なんとなく便利っぽいという理由で、コンテンツタブやイメージスライダーを軽率に使うのとこを考え直そう」

とおっしゃっていました。

この仕組は便利なので採用すべきだ と決め付けるのではなく、自分は便利に感じているが、他のユーザーはどう考えているのだろう と意識することが大事です。

あとは実際に反映させてみて、テストして結果を見てから決めればいいことです。

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