今週前半(2012年12月17~18日)に公開されたSEO関連の興味深い記事や、貴重な事例の解説記事のご紹介と感想をお送りします。
今回はSEOの考え方や、広告の張りすぎによるアクセス低下と修正を行ったことによる回復の事例、過去に公開したコンテンツを修正するメリット、EMDアップデートの詳しい解説、ローカル関連キーワードで表示されるコンテンツのタイトルタグの取り扱い、正しいSEOの成功事例をご紹介します。
どの記事も非常に参考になりますので、絶対に目を通しておくことをおすすめいたします。
ピックアップ
- 何でもかんでもSEOで答えをだそうとしない
- 広告の張りすぎでアクセスが減少→修正→回復
- 過去記事を修正して被リンク獲得
- EMD(完全一致ドメイン)アップデート徹底解剖
- タイトルタグに気をつけよう
- SEOは特定キーワードの検索順位を上げることにあらず
何でもかんでもSEOで答えを出そうとしない
私もよく受ける相談なのですが、「~~はSEO的に問題ありますか?」といった疑問は、SEOに詳しくない方は気になる所ではあると思います。
多くの場合、「差はない」で片付く事が多いのも事実です。
SEOとその周辺のSEOで考えないことが重要という記事で、Googleを怖がらず普通にサイト作りをしていけば良いと解説されています。
最初にSEOを意識するのではなく、ユーザーの利便性が最も高まるサイト作りを意識すれば、結果的にベストなサイト作りになり、SEOも上手くいくというわけです。
SEOでは答えが出ないところで悩んでいても仕方ありません。
ユーザーの役に立つ仕掛けなら、どんどん導入していくと良いと思いますし、SEOを意識しすぎるあまり、ユーザーに評価されないのがわかりきっている仕組みを導入するようなことは避けたいところです。
検索エンジンはユーザーが良いと感じるサイトを嫌うことはないと考えるといいでしょう。
広告の張りすぎでアクセスが減少→回復
Googleは低品質なコンテンツをフィルタリングするパンダ・アップデートや、ファーストビューに占める広告にが多いサイトの評価を下げるページレイアウト分析アルゴリズムという独自のアルゴリズムを導入して、価値の高いサイトを検索ランキングの上位に表示させ、価値が低いと思われるサイトの評価を下げる取り組みを行なっています。
広告が目立つ=低品質なサイト と単純に言い切れないことは皆さんも理解されているとは思いますが、過度な広告配置を行なっているサイトのコンテンツは、質が劣る事が多いのもまた事実です。
最ももったいないのは、せっかく良いコンテンツを作っているのに、広告の張り方が悪いせいでアクセスを減らしてしまっているパターンではないでしょうか。
アフィリエイト野郎の広告の貼り過ぎでGoogleからペナルティを受ける ⇒ 元に戻るという記事では、広告を増やしたところアクセスが減ってしまい、サイトの広告の配置を修正したところアクセスが回復したという事例が紹介されています。
行った修正内容は、広告の数を減らすことと、ファーストビューに占める広告の割合を減らすといった内容のようです。
広告の位置を変更したおかげかどうかは断定はできませんが、実際に落ち込んだサイトのURLが回復しているようですので、突然アクセスが減ってしまい困っているウェブマスターは、広告の数や配置を見直してみるといいかもしれません。
なお、このアフィリエイト野郎の件と同じ時期かどうかはわかりませんが、11/16日前後あたりに、広告が目立つサイトのアクセスが減ってしまったという相談を受けたことがあります。
そのかたが多数運営している15サイトほどを分析したところ、落ちてしまったサイトと、落ちていないサイトの違いは広告の張り方にある可能性が高い為、パンダ・アップデートではないかと予想したのですが、実際にはその日にパンダ・アップデートは導入されておりませんでしたので、広告周りのアルゴリズムに何らかの変更が入ったのではないかと予想しています。
過去記事を修正して被リンク獲得
大変な作業となるので私も常日頃やっているわけではありませんが、過去に作ったコンテンツに手を入れ最新の情報を保つというのはそのページを閲覧するユーザーにとってとてもありがたいものです。
WP SEOブログの過去記事を修正して被リンクを継続的に獲得するという記事で、こまめにコンテンツに手をいれることにより、安定した被リンクを獲得し続けた事例が解説されています。
ニュース記事のようなコンテンツの場合、過去のコンテンツに手をいれていくより、新しい記事を公開していったほうが良いことも多いですが、常に一定の需要が存在するコンテンツの場合、仕様の変化に対応する為に内容を書き換えたり、追記する方が効果的なこともあります。
私がアドバイスさせて頂いているサイト様の場合でも、既に存在するコンテンツに様々な疑問を解消する追記を行なってもらうことで、800PV/Dayから1100PV/Dayにまでアクセスが増えたこともあります。
常に最新の情報を追記することにより、検索ランキングでも不動の安定感を見せますし、コンテンツが良くなることにより、以前よりも検索エンジンの評価が増すこともあります。
検索ランキングの順位が上がれば、それだけ露出も増えるわけで、新規のアクセスも増加し、安定して被リンクを獲得することにもつながります。
時にはコンテンツの手入れも行なっていきましょう。
EMD(完全一致ドメイン)アップデート徹底解剖
まだ日本には導入されていませんが、英語圏ではEMDアップデートという、完全一致ドメインSEO対策のアルゴリズムが導入されています。
検索者が検索しそうなキーワードをそのままドメイン名にしてしまうという手法です。
検索エンジンはドメイン名をブランド名を知る手がかりとしており、検索キーワードそのものをドメイン名にしてしまうことにより、検索ランキングを押し上げる効果を狙ったものです。
しかし、Googleは完全一致ドメインを悪用するウェブマスターに対抗するために、完全一致ドメインを使った質の低いサイトの評価を下げるEMDアップデートを導入しました。
SEO JapanのGoogleのEMDアップデートを徹底解剖では、EMDアップデートの仕組みや、EMDアップデートにより検索順位を大きく下げたサイトの分析内容が翻訳されています。
完全一致ドメインを使っているという理由だけでフィルタリングされるわけではありません。
低品質なコンテンツなのに完全一致ドメインを使っている理由だけで検索ランキングが押し上げられていたサイトがフィルタリングされただけです。
EMDアップデートの影響を受け順位を落としたサイトは、コンテンツの内容もいいかげんで、キーワードスタッフィング(キーワードの詰め込み)も行なって上位表示していたようです。
日本でも日本語ドメインを使ったサイトが、サイト内容にそぐわない良い順位にいるところを見かけます。
いつになるかはわかりませんが、いずれ日本語でもEMDアップデートは導入され、より自然な検索結果になっていくとは思います。
タイトルタグに気をつけよう
検索結果にローカル関連の情報が差し込まれるキーワードを狙っている場合、通常よりもスニペットに表示されるタイトルが短くなるため、注意が必要です。
例えば、「兵庫・西宮のめちゃくちゃうまい最強のランバダ居酒屋ホワイトハット」といったタイトルタグにしている場合、Googleが自動でタイトルを書き換えてくれなかった場合、ローカル関連情報の検索結果に表示されるタイトルは「兵庫・西宮のめちゃくちゃうまい最強のラン」といった感じで、店名(ブランド)が見えなくなってしまいます。
揺さBrainのローカル関連キーワードはtitleタグに気をつけよ!という記事で、その注意点と解決案が解説されています。
現在のGoogleの仕様を考えると、ローカル結果に絡むような業種の場合には、会社名などのブランド名は先に書いておく方が(とりあえず今は)無難ではないかと思う次第です。
確かに、ブランド名はタイトルタグの先頭付近に書いておくのが賢明ですね。
ローカル関連で検索されそうなページのタイトルタグだけは見直しておいた方がよさそうです。
SEOは特定キーワードの検索順位を上げることにあらず
SEO=検索順位を上げることと思われている方も多いです。
もちろん、特定のキーワードの順位が上がり、売り上げもそれに応じて増えることはあるでしょう。
しかし、特定のキーワードよりも重要なのは、上手く集客し、売り上げを増やすことです。
SEOまとめの老舗高級ワイングラスブランド 「リーデル」が取り組んだホワイトハットSEOという記事で、SEOを成功させて売り上げを大きく伸ばした成功事例が解説されています。
SEOはウェブマーケティングの一部です。
上手に集客できるようにキーワードの提案や内部施策の改善などを行い、総合的にアクセスと売り上げを伸ばしたとのことです。
サイト仕様が許す限りの内部施策を実装した後に考えるべきは既存ページコンテンツの充実。
この内容に関してはあまり難しく考えず、あらためてサイト・サービスの存在意義に立ち返り「あなたの会社(もしくはあなた個人)にしか提供できない世界に唯一の内容であること」を基準にしてみてください。
既にユーザー、検索エンジン双方からの評価の高いサイトのコンテンツを更に充実させれば、まさに、鬼に金棒でしょう。
ここまでやればアクセスが増えない理由は思いつきません。
本当の意味のSEOとは、こういうやり方のことを指すものです。
従来のSEO=特定キーワードの上位表示という考えを捨て、様々な角度から分析を行い集客していく考え方にスイッチしましょう。
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