検索エンジンにインデックスされているウェブページは、ページランク(リンクジュース)を有しています。

ウェブページはリンクを張ることにより、張った先のページへ少量のページランクを転送します。

例えば5のページランクを持っているAのウェブページがBへとリンクを張ることにより、Bのウェブページへ3のページランクが転送されるといった仕組みです。
ちなみに、リンクを張った側のAのウェブページの持っているリンクジュースが目減りするわけではありませんので、発リンクをむやみに制限する必要はありません。

では仮に5のページランクを持っているウェブページが5つのページにリンクを張ったと仮定しましょう。
実はすべてのページに1づつ分配されるされるわけではありません。

リーズナブルサーファーモデルで転送されるリンクジュースの量は一定ではない解説をするためのイメージ画像です。
(クリックで拡大されます)(画像の引用、転載について)

上記の画像のように、ページランクの転送量は一定ではありません。

場合により転送するページランクの量が変化するという考え方がリーズナブルサーファーモデル(Reasonable Surfer Model)です。

リーズナブルサーファーモデル メニュー

リーズナブルサーファーモデルとは

Googleの特許により明らかとなったリーズナブルサーファーモデルとは、要するに価値のあるリンクに対して多くのページランクを渡し、価値の低いリンクには少量のページランクしか渡さないという仕組みです。

どのような形で実装されているのかはわかりませんが、予想することは可能です。

価値のあるリンクに対しては多くのページランクを渡し、価値の低いリンクに対してはごく少量のページランクしか渡さないという仕組みを検索ランキングを決めるシグナルとして使用することは非常に理にかなっています。

実際に経験されたウェブマスターも多いと思いますが、例えばブログの本文内で詳しく紹介された場合のリンクは良好に作用しますし、相互リンク集その5 などのページにリンクを張られてもほとんど効果がありません。

良いリンクとは

リーズナブルサーファーモデルは良いリンクを評価します。

良いリンクとは何なのかと考えると答えは簡単に出てきます。

ユーザーにクリックされるリンクが良いリンクといえます。

リンクが張られている場所

ファーストビューに現れるリンク

トップに存在するナビゲーションのようなファーストビューに存在するリンクは目に付きやすく利便性も高く、クリック率が高いと考えられます。

リーズナブルサーファーモデルを解説する画像

当ブログで考えると、画面上部のナビゲーションは目に付きやすく、初めて当ブログに訪れた方はクリックすることが多いのではないでしょうか。

ここに存在するリンクは多めのページランクが転送されていると考えることができます。

実際、サイトリンクが表示される際、この上部のナビゲーションバーから選択されることが多いように感じます。

Googleは上部のナビゲーションに配置されているコンテンツは重要度が高いと考えているのではないでしょうか。

逆に、当ブログのサイドバーのように大量に並んでいるリンクや、フッターに大量に並んでいるリンクはさほどの価値を与えられないと考えれます。

とはいえ、クローラビリティを上げる理由や、ユーザーの利便性を考慮した素晴らしいフッターを設置することは無意味ではありません。
フッターやサイドバーは不要というわけではありませんので、誤解のないようお願いします。

本文中に現れるリンク

コンテンツの本文の内容を補足するために張られるリンクはクリックされることが多い良いリンクといえるでしょう。

ユーザーの役に立つリンクは価値があるということです。

また、記事の最後に用意されている関連記事へのリンクもユーザーの利便性を上げている素晴らしいリンクですので、良いリンクだといえます。

ページとの関連性

リンク先との関連性も重要です。

美味しいラーメンについて解説されているページから、こだわりのダシの取り方へのページヘリンクすることは自然です。

しかし、美味しいラーメンについて解説されているページから、ロレックスの腕時計が格安で購入できるお店へのリンクを張ることは不自然です。

検索エンジンのクローラーがラーメンについての記事をクロールし、そこから先へ飛んでロレックスの腕時計の販売店の記事をクロールした際、明らかに関連性が薄いことを理解し、そのリンクに対して高評価は与えないでしょう。

どこまで関連性があればOKなのか? というお話ではなく、ユーザーにとって必要なリンクなのかどうかで判断すると良いでしょう。

リーズナブルサーファーモデルを内部リンク対策に役立てる方法

最近のGoogle SEO対策では内部対策の重要性が増しているのかの記事で詳しく解説していますが、内部リンク施策というものは非常に重要です。

リーズナブルサーファーの考え方を有効に活用して、サイトの価値を高めましょう。

といっても、やり方はとっても簡単です。

ユーザーに便利に利用してもらえるようにわかりやすくリンクを張っていけばいいだけです。

この情報を見ているユーザーはこの記事も役に立つに違いない という記事を提案していけば自然と内部リンクが上手く機能していくでしょう。

今回のこの記事ではリーズナブルサーファーモデルを利用したリンクコントロールというタイトルになっていますが、実際に行う作業はユーザーにとって便利な内部リンクを張っていこうという単純な手法です。

どのような施策にも言えることですが、検索エンジンの方ばかりを向いたサイト作りをするのではなく、ユーザーにとってのベストを選択していけば、自然とSEO施策ができてしまうことが多いです。

ユーザーの利便性を高める良いリンクの張り方に関してはSEOを意識したリンクの張り方で解説していますので、是非、参考にしてみてください。

リーズナブルサーファーモデルを勉強できる記事

WEB担

WEB担当者フォーラムで連載されいてる海外&国内SEO情報ウォッチの最新のグーグル向け内部リンク施策でリーズナブルサーファーモデルの仕組みや考え方が解説されています。

この記事でもリーズナブルサーファーモデルを内部リンク構築に有効利用できるのではないかとおっしゃっています。

SEOJapan

Googleがリンクの価値を決定する34の要素という記事で、リーズナブルサーファーモデルに関連する特許について解説されています。

Googleは様々な方法でリンクの価値を決めようとしていることがよくわかります。

特許を見てどのようなリンクの価値が高いのか想像してみるといいでしょう。

パシのSEOブログ

クリックされる重要なリンクが評価されるリーズナブルサーファー・モデルとはという記事で、ランダムサーファーモデルとリーズナブルサーファーモデルの違いが、わかりやすい画像で解説されています。

リーズナブルサーファーモデルについても非常に詳しく解説されていますので、是非、参考にしてみてください。

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