住太陽さんが、 ブラックハットSEOスパムの倫理観という記事で、ブラックハット(スパム)について、とてもわかりやすく解説している良記事を公開されました。
スパム行為で検索エンジンを騙すという事は、要するに、消費者を騙していることと同義という、実にしっくりとくる内容となっています。
せっかくですから私も乗っかって、ブラックハットSEOとホワイトハットSEOについて、述べてみたいと思います。
上記の画像は、やめようブラックハットSEOのイラストです。
アンチスパムなブログ記事をお書きになろうと考えいらっしゃる方はぜひ、こちらの画像を引用してください。引用のルールはこちら。
(本当はアンチスパムな記事でのご利用でしたら、リンク無しで使ってもらっても構わないと考えているのですが、全然関係の無い画像パーツとして無断転用されたり、電子書籍の表紙で勝手に使われているといったことがありましたので、ご理解頂けましたら幸いです)
SEOとスパム
- ブラックハットSEOとホワイトハットSEO
- なぜ、SEOのホワイトハットジャパンというサイト名にしたのか
- ホワイトハットSEOと名乗ることは恥ずかしい行為
- スパムの加害者と被害者
- スパム行為で荒らされて嬉しい人はいない
- SEOは簡単
ブラックハットSEOとホワイトハットSEO
ブラックハットSEO
- クローキング、隠しテキスト等で、検索エンジンを騙す(内的要因)
- サクラ投票的なリンクを提供することにより、第三者の評価を捏造(外的要因)
ホワイトハットSEO
- 検索エンジンが理解しやすいような構造に作り変える(内的要因)
- 優れたコンテンツを用意し、多くの評判を獲得し、検索エンジン上位に入る(外的要因)
かなりざっくりとした説明になりましたが、内的施策、外的施策ともに、大きな違いがあります。
検索エンジンに評判が高いサイトだと勘違いさせ順位を上げるのがブラックハット。
検索エンジンの評価が高いサイトを作り上げるのがホワイトハットといえばわかりやすいかと思います。
なぜ、SEOのホワイトハットジャパンというサイト名にしたのか
当ブログが「SEOのホワイトハットジャパン」というタイトルをつけたことには理由があります。
- SEOとは順位を上げる行為だと誤解されている
- 今後、一気にホワイトハットSEOの需要が高まると予想した
- SEO関連のキーワードで、いいドメイン名が開いてないかなーと調べていたら、空いてた
順位を無理やり上げる行為=SEOと誤解されている事が多いです。
というか、私は普段、SEOのホワイトハットジャパンというブログを書いているのに、お問い合わせで、「外部リンクはどのようなものを用意してくれるのですか?」という事を聞かれることさえ珍しいことではありません。
SEOに興味を持っている人でさえこうですから、一般の方が、SEO=いかがわしい手法で検索順位を上げる行為だと誤解していることは、想像に難くありません。
となれば、勘違いはひとまずおいといて、「それらの手法はブラックハットSEOというのですよ」というスタンスで、ホワイトハットSEOを対比として打ち出していくことに一定の効果があるのではないかと考えました。
また、Googleのガイドラインにあえて違反することにより、検索順位を押し上げる行為自体は、今後も一定の効果はあるでしょう。
しかし、効果を出すためのスパムの敷居は高くなっていることは間違いありませんし、スパムの敷居が上がるということは、コストも上がるということです。
リスクとコストを天秤に掛けてなお、スパムを選択する企業の数は減って行くことは間違いありませんし、どうせコストが掛かるのならホワイトハットで行こうと考えるのは自然な流れです。
今後、ホワイトハットなSEOの需要が高まるのは間違いありませんし、今はブラックハットを行なっていても、今後、ホワイトハットに鞍替えしてくる業者も出てくるでしょう。
もう食えんという状況になってからホワイトハットSEOに看板を変えたところで、認知されるまでに一定の期間は必要です。
当ブログがホワイトハットと看板に掲げブログを開設したのが、2012年の1月です。
今となってみると、タイミング的にまずまずの時期だったと思いますし、たった1年ちょっとの運営歴ではありますが、1年ちょっとのアドバンテージがあると考えることもできるでしょう。
もっと本格的に需要が高まる時期には、更に、運営歴は加算されています。
と、後付のような理由を色々と述べましたが、実際は、whitehatseo.jpという語呂がよく覚えやすいドメインが開いていたという理由が大きいです。
ホワイトハットSEOと名乗ることは恥ずかしい行為
たまに、ホワイトハットSEOとか恥ずかしくない? というソーシャルの発言を目にすることがあります。
正直いって、恥ずかしいです。穴があれば入りたい程に。
そもそも、ホワイトハットSEOとか、ブラックハットSEOという言葉自体がおかしいとも言えます。
ホワイトハットSEOとは、要するにSEO(検索エンジン最適化)のわけです。
ブラックハットSEOは、そもそもSEOでもなんでもなく、スパムです。
「SEOとスパム」で終わる話を、わざわざ、ホワイトハットと使い分けるのは恥ずかしいことだとも感じますし、この恥ずかしさに気付いてからは、あまり、ホワイトハットSEOということばも使っておりません。
SEOをよく知らない人や誤解されている方に対して、「ブラックハットSEO」「ホワイトハットSEO」と、わかりやすく分けることに一定の意味はあると思いますが、本質ではないことも確かだと思います。
スパムの加害者と被害者
住さんの記事では、スパムの加害者は依頼者で、実行犯がスパム提供者と位置づけていらっしゃいます。
被害者は消費者で、主犯に騙されて何かを買った となっています。
とてもわかりやすい例えであると感じます。
ただ、被害者は消費者とは限らず、検索者、もしくはインターネットユーザーと言い換えることもできるでしょう。
本来、検索順位の上位に位置し、高い露出を誇るべきである品質の高いコンテンツが、スパムを実施しているサイトに順位で負けており、届くべきユーザーに届かないのは悲しいことです。
ユーザーがそのコンテンツにたどり着いたことにより、役立て何かを得る。そのユーザーは他の人の役にも立つように自然発生的な紹介を行う。というのがウェブのあるべき姿です。
スパムサイトが上位表示されている為に、良質なコンテンツを有しているのに自然発生的な被リンク獲得の機会を現減少させている状況は、いかんともしがたいことです。
もちろん、普通のキーワードで検索すると、そこまでスパムにまみれたSERPsになることは稀ですから、Googleの検索順位を決めるアルゴリズムは、ある程度正常に動いているように見えます。
依頼者はもっと勉強すべき
安易にスパムリンクを依頼する企業のすべてが、悪いことと知りつつ儲ける為に依頼しているというわけではないように感じます。
これは、SEO業者に依頼する側の勉強不足も要因の一であることは間違いありません。
制作会社に支払っている毎月の運用費に、「SEO対策」という名目で計上されているが、私の目から見て、スパムとか以前に、そもそも何もせずにお金だけとっているという状態を見ることは珍しくありません。
- ウェブサイトを作れば儲かりますよといわれて、ウェブページを公開する。
- しかし、思ったほど儲からない。というか、全然儲からない。
- SEO業者(を名乗るスパム業者)から電話があり、御社のページはSEOをしていないので順位が低く儲かっていないと教えられる
- 出せない金額じゃないし、これで効果があるのなら試してみようかと、内容を深く理解することなく契約する
- 結果的にスパムの実行犯になる
このような流れも非常に多いでしょう。
そもそも、営業電話を掛けてくるようなスパム業者は、「当社のSEOサービスはスパムリンクを提供するのでペナルティを課せられる可能性は低くはありませんが、うまく行けば一時的に儲かります」と、正直には言わないでしょう。
「(法律的には)問題のない手法です」といった形で営業してくるはずです。
確実に1000万円儲かる手法を10万円で教えます→そんなに儲かるのなら自分でやれよ
と思っている方でも
安い料金で検索順位を上げ大儲けさせます→そんなに儲かるのなら自分でサイト作ってやれよ
とは思わない人が多いです。
依頼する側の人間は、SEOについて、よく学ぶべきです。
ちょっと学べば、スパム業者の営業電話担当者の知識レベルはあっという間に超えるでしょう。
少し学ぶだけで、スパム業者の甘い罠に騙されることはなくなります。
スパム行為で荒らされて嬉しい人はいない
世の中には沢山のスパムが存在します。
- スパムメール
- スパムトコメント
- スパムトラックバック
- スパムブックマーク
- 勝手に送りつけてこられるFaxやDMの類
「今日は海外からスパムメールが200通も届いた^^」
と喜ぶ人はほとんどいないのではないでしょうか。
スパムメールで自分のメールボックスをめちゃくちゃに荒らされるのは、気分がいい事ではありません。
スパムコメントで自分のブログのコメント欄を荒らされるのも、非常に気分が悪いですし、ブランドコピー品などのトラックバックも、とても許せるものではありません。
はてなブックマークのアンチスパム機能をすり抜ける工夫を行なって、人気のエントリーに見せかけるブックマークスパムも、はてなブックマークの正確性を下げるろくでもないスパム行為です。
これらの行為を許しがたい行為と考えていらっしゃる方は多いはずなのですが、スパムリンクに関しては比較的寛容な方が多いように感じます。
自分達が普段、便利に利用している検索結果を、スパムリンクで荒らされるのは、許しがたい行為ではないでしょうか。
スパムに手を出すということは、そのような迷惑行為を行なっていると自覚すべきです。
例えば、大手の会社がビルに大きな看板を立てて宣伝を行う。
これはごく普通の商業活動であり、人によっては目障りだなぁと感じる人はいても、迷惑だと感じる人はさほど多くありませんし、ブランドイメージを損ねることはあまり無いでしょう。
しかし、電話ボックス(最近はあまり見かけませんが)に大量に張られたピンクチラシをみて、立派な会社だなぁと思う人がどれだけいるでしょうか。
もちろん、スパムリンクは法律違反ではありませんし、電話ボックにピンクチラシを貼る行為は法律違反です。
スパムリンクを取り締まるのはGoogleの仕事で、ピンクチラシを取り締まるのは警察の仕事です。
どちらにせよ、取り締まられるような行為を依頼した企業側は、つまらないことをしている企業と見られて当然です。
SEOは簡単
そもそも、今の時代のSEOは簡単です。
検索者の意図を意識したコンテンツを作り続ければ、アクセスは増えていきます。
アクセスが増えるということは、それだけ、紹介される機会も増え(被リンク獲得)、認知も高まります(ブランディング)。
検索者の意図を無視して作られたページに検索からのトラフィックを増加しようと考えることが間違いの始まりです。
検索者の気持ちを理解してコンテンツを作っていけば成功するわけですから、わざわざ、スパム行為を依頼し、評判を下げたり、検索エンジンから嫌われるリスクを取る必要はありません。
関連記事
検索エンジン経由のアクセスが一向に増えないサイト
各種無料、有料ディレクトリ登録のSEO効果
ブログを使った情報発信はボランティアではない
サイト運営のスタンスと目指すべき方向性
フリーランスのSEOエンジニア
コンテンツにコツコツと追記を行ったサイトのアクセス倍増事例
オーソリティサイトとハブサイト
そこから一手間掛けてコンテンツの価値を大きく高める1つのポイント
いくら更新を頑張っても検索から人が来ないアフィリエイトブログの共通点
SEOってステマと一緒?
ブラックハットとホワイトハットをオリンピック競技に例えてみる