2012年3月にgoogle.co.jpにSSL検索が導入され、8ヶ月が経ちました。
グーグルアカウントにログインしたユーザーがSSLが導入されたGoogleで検索を行った場合、検索キーワードのreferrerが取得できない為、GoogleAnalyticsのオーガニック検索トラフィックのキーワードが(not provided)としか表示されなくなります。
たまに混じる程度なら気にならなかったのですが、ジャンルによっては(not provided)の割合が非常に増えてきて、キーワードの取得や分析がやりにくくなってきています。
また、ウェブブラウザのFireFoxのGoogle検索もVer.14からはデフォルトでSSLが利用されるようになっていますので、not providedの割合は今後も増えてくることが予想されます。
SEMリサーチのGoogle検索暗号化の影響は? キーワード”not provided”割合が約40%まで増加 – Optify調査という記事で、424のBtoBサイトを訪れた170万のユーザー、720万のキーワードを対象に(not provided)の割合を調べた調査によると、全体の40%に及ぶキーワードが(not provided)として記録されていたとのことです。
今回は私が関係しているいくつかのサイトを確認して(not provided)の割合を調べてみようと思います。
なお、not providedに含まれているキーワードを予想する方法は(not provided)が急増加。検索キーワードを予想する方法の記事をご覧ください。
not provided
2012年10月19日から2012年11月18日までの1ヶ月分のnot providedの割合を調べてみました。
IT系ブログ
not providedの割合
- not providedの割合:53.50%
まずはITブログです。
SEOのホワイトハットジャパンという、いま、ご覧になられているこのブログのnot providedの割合です。
Google検索を利用し集客することを目標にされている方が多数いらっしゃいますので、not providedの割合は非常に高いです。
検索経由のアクセス数の半数以上(53.50%)がGoogleアカウントにログインされていることがわかります。
私自身も常にGoogleアカウントにはログインしておりますので、様々なサイトでnot providedをばらまいているといえますね。
使用されているウェブブラウザの割合
- Chrome:38.86%
- Firefox:23.84%
- Internet Explorer:19.61%
SEOやWordPress等に興味があり、Chromeを使われている方はかなりの高確率でGoogleアカウントにログインされているでしょうし、FireFoxはVer.14よりデフォルトでSSL化されておりますので、半数以上がnot providedになったことも特に不思議ではありません。
参照元
- Direct
- Yahoo
ほとんどがGoogleからお見えになられています。
アニメ系ブログ
not providedの割合
- not providedの割合:16.18%
アニメや漫画、フィギュア人形を愛する人向けのサイトです。
比較的インターネットを使いこなしている世代の方のアクセスが多いブログになりますが、IT系のブログに比べると格段にnot providedの割合は下がります。
Googleアカウントを愛用しているユーザーはまだまだ多くないといえるのではないでしょうか。
使用されているウェブブラウザの割合
- Internet Explorer:31.76%
- Safari:19.42%
- Chrome:17.62%
IEの需要が1位であるだろうとは予想していましたが、2位がSafariとは意外でした。
比較的若い世代の中で、Macintoshのユーザーが相当増えてきているということでしょう。
2ちゃんねるなどのコミュニティを好み、「情弱wwww」といった言葉を普通に利用するような層が多いサイトなのですが、Googleアカウントの利用率は思ったほど高くはないようです。
ひょっとすると情強すぎてGoogleに情報を預けることを嫌っている結果なのかもしれませんな。
参照元
- Yahoo
- Direct
IT系のブログに比べるとYahooの比率が高まりました。
一般向け情報サイト1
not providedの割合
- not providedの割合:6.54%
一般向けの情報サイトです。
ユーザーの年齢層は比較的ばらけており、20代~40代くらいまでの方が多くいらっしゃるであろう分野のサイトになっています。
インターネットを使って調べ物をする一般のユーザーという表現がぴったりな分野のサイトだと思います。
使用されているウェブブラウザの割合
- Internet Explorer:53.75%
- Android Browser:19.46%
- Safari:15.81%
1位は一般向けサイトにありがちなIEとなっていますが、2位はAndroid Browserになっています。
主婦の方や若い女性もご利用になられるサイトですので、スマートフォンでのアクセスが多めとなっています。
全体の2割がAndroidではありますが、not providedの割合が思ったほど伸びていないことを考えると、Android利用者は高確率でGoogleアカウントを利用しているというわけでもないようです。
参照元
- Yahoo
- Direct
YahooがGoogleを抜いています。
一般向け情報サイト2
not providedの割合
- not providedの割合:5.03%
一般向けの情報サイトその2です。
一般向け情報サイトその1よりも年齢層が高いサイトです。
30代~60代のアクセスが多いようなジャンルになっています。
使用されているウェブブラウザの割合
- Internet Explorer:78.93%
- Android Browser:7.12%
- Safari:5.61%
年齢層が上がればIE率も上がります。
IEを使いブラウジングをされている方は、Gmailなどを使いこなしている方の比率は低くなりますので、not providedの比率も下がるといえます。
参照元
- Yahoo
- Bing!
ユーザーの年齢層が高まるほど、Yahooが強くなってくるように思えます。
このサイトのデータだけ見ているとBing!の利用者が結構多いような錯覚に陥りますね。
まとめ
not providedの割合は、サイトテーマによりバラバラです。
インターネットを使いこなしている方がターゲットになっているサイトはnot providedの割合が非常に高くなりますし、調べ物程度に使うユーザーをターゲットにしているサイトの場合はnot providedの比率は低くなります。
not providedの割合は今後も増えていくことこそあれ、減っていくことはないでしょう。
ウェブサイト運営者からすれば、キーワードに関して徐々に徐々に取得がしづらくなっていくことは間違いないでしょう。
関連記事
正しいSEOとは
更新率を上げればアクセスは増える-開設9ヶ月目のアクセス解析データ
不自然なリンクを無効化させるリンクの否認ツールが導入されました
SEOの素朴な疑問20個に答えます
検索者が持つSEO関連の25の悩みに答えます
検索順位が下がったのにアクセスがあまり下がっていないパターン
ブログで1日に公開する記事数は何ページくらいが自然なのか
外部リンクを張るとSEO(検索ランキング)に不利?発リンクの利点
Wikipediaを超えろ!!優良なコンテンツを作る非常に簡単な方法
rel=”nofollow” 属性の解説とその使い方