2011年4月25日。Google検索で順位の大変動が起こったようです。
「起こったようです」と言うのには理由があり、私の管理しているブログ達や、クライアント様の順位やアクセス解析を見ても、あまり目立った動きがないからです。
私の実行しているSEOがホワイトハットな施策のみのロングテールSEOですので、目立った影響が見当たらなかったということなのでしょう。
検索経由のアクセス数は微増していますが、ライバルの順位が落ちたのか、一時的に検索者が増えているだけなのかはよくわかりません。
今回の順位変動の原因は、Googleが新たにウェブスパムをターゲットにした重要な変更を行ったせいです。
私自身、競合サイトなどの様々な検索順位の動きを常に追っているわけではないのでどのサイトが大幅に順位を下げたといったことはわかりませんが、キーワードで検索を掛けてみたときに、自分のサイトの前後に表示されるサイトの顔ぶれが変わったような印象はあります。
追記:この新アルゴリズムはペンギンアップデートと命名されたようです。
【ペンギンアップデート】スパム対策の新アルゴリズム導入とその対策
Googleのウェブスパム対策アルゴリズム
Googleウェブマスター向け公式ブログの良質なサイトをより高く評価するためにという記事を見てもわかるように、今回入ったアルゴリズムのアップデートは、ウェブスパムの順位を下げる働きをもっているようです。
今回のアップデートで影響を受けるサイトは主に「キーワードの詰め込み」や「リンクプログラムの参加」を行っているサイトのようです。
キーワードの詰め込み
どの程度までキーワードを詰め込むとペナルティを頂いてしまうのかはわかりませんが、私の管理サイトの中で影響を受けたサイトはありませんので、ごく自然に記事を書いている時に自然に発生する程度のキーワードの量なら問題がないと思われます。
リンクプログラムの参加
影響を受けているサイトの多くが、こちらのリンクプログラムの参加に抵触しているのではないでしょうか。
リンクプログラムとは
- PageRankの操作を意図したリンク
- ウェブスパマーや不正なウェブサイトへのリンク
- 過剰な相互リンクやリンク交換
- PageRankを転送するリンクの売買
Googleのガイドラインによると、上記のようなスパム行為を働く事をリンクプログラムと呼んでいるようです。
「リンク売買」のような明らかにブラックハットなスパムであると認識している人は論外として、「PageRankの操作を意図したリンク」「過剰な相互リンクやウェブスパマー」や「不正なウェブサイトへのリンク」というのは知らず知らずにやってしまっている可能性のある行為です。
PageRankの操作を意図したリンクとは
yomi系サーチエンジンと呼ばれている物が有名ですが、少しでもアクセスを増やしたいと考えたウェブマスターが、様々な無名のサーチエンジン(その多くはスパムに該当する手法に利用されている)に登録をして被リンクの数を増やそうと考えることがあります。
この手のサーチエンジンの多くは、アクセスを増やしたり、検索順位を上げてくれることはなく、不正行為と見られてもしかたないような状況にさえなり得ます。
また、有料のディレクトリ審査サービスというのもございますが、ディレクトリを審査するというのは建前で、実質のところページランク転送がメインであるように見受けられるサービスもありますので、利用には注意が必要でしょう。
ウェブスパマーや不正なウェブサイトへのリンク
こちらも知らず知らずの間にリンクしてしまっている可能性がある「問題のあるリンク」といえるでしょう。
相互リンク先のページが実は真っ黒なスパムサイトであったとか、相互リンクは一切行っていなくても、コメント欄やトラックバックで問題のあるサイトへ発リンクしてしまっている可能性があるでしょう。
問題があるページなのか、素晴らしいページなのかを見定める選定眼も必要になってきます。
過剰な相互リンクやリンク交換
どの程度の数の相互リンクが過剰な相互リンクになるのかはわかりませんが、自動で相互リンクを構築していくようなScriptを導入していると危ないでしょう。
自分のサイトへのリンクの数だけではなく、それらのリンクの品質と関連性も重要です。
Googleのガイドラインでもリンクの品質と関連性が重要だと書かれています。
自分のサイトと関連性の高いサイトと、常識的な数の相互リンクならば問題がないと考えることができるのではないでしょうか。
逆にいうと、「ドラクエのサイト」と「不動産のサイト」が相互リンクを結んでいるようなパターンは明らかに不自然だと言えるでしょう。
- 「ドラクエの攻略サイト」と「ドラクエの攻略サイト」:同一タイトルで関連性が非常に高い
- 「ドラクエの攻略サイト」と「ファイファンの攻略サイト」:販売会社が同じで関連性が高い
- 「ドラクエの攻略サイト」と「ポケモンの攻略サイト」:ゲーム繋がりで、一応、関連性がある
- 「ドラクエの攻略サイト」と「不動産情報サイト」:全く関連性がない
PageRankを転送するリンクの売買
もし、あなたが悪徳なSEO業者と契約している場合、知らぬうちにリンク売買に参加してしまっているかもしれません。
SEO業者と契約する際には、どのような施策を行ってくれるのか詳しく説明してもらう必要があります。
特に重要なのは外部リンク施策です。
「自然に発生する外部リンクを獲得する為のコンテンツ作成のアドバイス」を行って貰うのになんら問題はありませんが、「外部リンクを供給してもらう」のはGoogleのガイドラインに違反することになります。
「外部施策」を「外部リンクの提供」としている業者には注意が必要です。
ホワイトハットSEOはメシウマSEOといえる
冒頭でも述べましたが、私が管理しているサイトは今回のアルゴリズムの変更で全く影響を受けませんでした。
Googleのアルゴリズムのアップデート後の当ブログの検索経由のアクセス数は微増といったところでしょうか。
他のサイトの検索順位が下がって、うちが上がった というよりは、アルゴリズム変動でアクセスが激減したウェブマスターが、ヒントを求めて検索しているから一時的にアクセスが増加しているといった程度なのかもしれません。
ホワイトハットな施策にこだわっていればGoogleの変動も怖くないや、Googleご乱心!?一時的な順位低下に遭遇した2サイトの事例の記事でも書きましたが、ホワイトハットオンリーの施策でやっていくと、このようなアルゴリズムに振り回されることがなくなりますので、非常に気持ちが楽になります。
リスクを承知でブラックハットな手法で一時的にアクセスを増やすのか、ホワイトハットSEOオンリーで他所のサイトが脱落するのを待つかを選ぶのはあなた次第です。
リスキーなずるい手法を行っていたサイトが大きく順位を落とすのを見ると、まさにメシウマ状態になれますよ。
「ライバルのサイトが順位を落として、今日も飯がうまい」というメシウマ的SEOこそ、ホワイトハットSEOの真髄であります。
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普通のブログだと、ホワイトハットが正しいSEOであるのは確か。しかし、例えば商品販売系サイトだと、もともとナチュラルリンクを獲得しにくいのですね。さらに、コンテンツ増大で使い勝手の悪いサイトになるのを避けたい所。
このあたりが非常に悩ましい所。
あと、ブラックSEOで他人の順位を落とすために、ライバルサイトにスパムリンクを張りまくる手法も出現しているみたいです。ホワイト全盛になると、他人の足を引っ張るSEOが主流になりそうな予感がしています。
ECサイトですと購入者のレビューなどで上手にテールを拾っているサイトもありますね。
オリジナルの説明文を織り込みつつ、使い勝手が悪くならないような工夫をしなければならないのは大変ですね。
ネガティブSEOに関しては上位のサイトの順位を落とすために使うコストと、順位が1個繰り上がって増える売上次第では流行してしまうかもしれませんが、そこまでする価値があるほど大激戦が繰り広げられているジャンルで競合の順位を落とすのが簡単なのか難しいのかは私にはわかりません。
個人的にはライバルの順位を落とすことにコストをかけるくらいなら、優秀なライターにレビュー記事を書いてもらうなり、バイラルしそうなキャンペーンをやってみたりするほうが有益だと思っています。