先日、当ブログのコメント欄でお悩み相談をいただきましたので、お答えしてみたいと思います。

質問の内容は、低品質だと思われるコンテンツが存在する場合、noindexにしたほうが全体的な評価は高まるのだろうかといったものです。

詳しいサイトを確認したわけではありませんので、確実に良くなる方法かどうかはわかりませんが、低品質なコンテンツに対応する、いくつかの方法を考えていきたいと思います。

ロングテール恐竜ちゃん(緑)が低品質なコンテンツの取り扱いの授業を行うイラスト
(画像はクリックで拡大)

品質が低いと思われるコンテンツをそのままにしておくと、その他の優良コンテンツの評価も下げてしまう可能性があります。

身に覚えのある低品質コンテンツは何らかの処置を施しましょう。

低品質なコンテンツの取り扱い方

質問内容

質問は、過去記事のコメント欄から頂いたものです。

商品数や入れ替えの多くないECサイトを運営しています。半年ほど前にHTMLサイトからWordPressに移行させました。常々疑問に思っている点がありまして、よろしければ、考えをお聞かせていただけるでしょうか。
更新内容の中に非常に短い投稿が月10記事ほどあります。(ショップからのお知らせやお客様の声といったものです)
ユーザーにとってはそれなりに意味があるものだとは思っていますが、これらはひとつずつの記事ボリュームがないため、カテゴリーページで全文を一覧として見せています。投稿そのものもインデックスさせていますが、検索エンジンにとってみると質の低いページと評価されてしまうように思えます。
しかし、基本的に固定商品で充実した記事をどんどん追加していくということが難しいため、これらをインデックスさせないということになると、ほとんど更新がされないに等しい状態になってしまうのではないかという不安もあります。(情報収集型コンテンツ?を増やそうという意欲はあるのですが、そう頻繁には更新できそうもありません)
実際に検索順位もよいとは言えない状況ですので、どういった形にするのが、ベストなのか迷っています。やはり、こういったページはインデックスさせない方が評価としてはよいのでしょうか?
SEOビギナーが疑問に感じがちな22の質問に答えます

実際のURLを確認したわけではありませんし、記事ボリュームがどのくらいなのかということもわかりませんが、一般的にありがちなパターンを想定して考えていきたいと思います。

なお、私が普段関わっているECサイトの事例と照らしあわせての答えとなりますので、必ずしもベストプラクティスと断言できるものではありませんが、参考にしていただければ幸いです。

低品質なコンテンツとは

まずは低品質なコンテンツの定義を考えなければなりません。

  • ユーザーの役に立つ情報が載っていないページ
  • ユーザーの求めている情報が載っていないページ
  • どこからかコピーされているようなオリジナルティのないページ

このようなコンテンツが低品質だといえるのではないでしょうか。

上記に上げたようなコンテンツは、ユーザーから見ても、作り手から見ても、低品質であるとすぐ理解できるものだと思います。

質問者の方は、

更新内容の中に非常に短い投稿が月10記事ほどあります。(ショップからのお知らせやお客様の声といったものです)

とのことですので、テキストが非常に短いものではあるが、ユーザーにとっては意味があるものだという認識でいらっしゃるようです。

テキスト量が多ければ、検索ランキングの上位に表示されるというわけではありませんが、2~300文字程度で構成された、Tweetに毛が生えた程度のテキストでは、他の共通パーツ部分のテキストとの兼ね合いを考えると、独立した質の高いコンテンツと見なされないのではないかという懸念は残ります。

更新率を気にしすぎる必要はない

質問者は、更新率を気にされているようですが、更新率を上げても、力の入ったコンテンツを追加しなければ意味がありません。

薄い内容のコンテンツを次々と更新していっても、それらのコンテンツが足を引っ張ることになり、せっかくのメインコンテンツの評価が高まらない可能性があります。

せっかく更新するのですから、お知らせの記事も1つのランディングページだと考えて、力を入れて作ってみるというやり方はいかがでしょうか。

お知らせは、検索ユーザーというよりは、リピーターのお客様に見てもらうコンテンツであることが多いと思います。

検索経由で訪れるユーザーも大事ですが、リピーターのお客様は更に大切であると考え、おもてなしの気持ちでコンテンツを作ってみる事をおすすめします。

おもてなしの心で作ったコンテンツが、低品質なものになるとは、私にはとても思えません。

コンテンツをまとめる

お客様の声やニュースを、1個のコンテンツにまとめてしまうというのも、選択肢の一つです。

レビューはお客様に書いて頂くものですから、長い文章で送って下さる方もいれば、短い文章であることも珍しくありません。

私なら、1~200文字のお客様の声で1つの個別記事を用意するという選択は選びません。

「何文字ならいいの?」と聞かれてしまうと困るのですが、過度なページ送りもユーザビリティを損ねると感じますので、2~3000文字で1つの記事として公開するというのはひとつの手ではないでしょうか。

まとめることにより、ここの文章から自然ににじみ出る関連キーワードや共起語の効果を享受することが可能になるかもしれません。

ただし、CMSの仕様の関係で、1つのお客様の声は1つのページとして公開するほうが、実務的な処理が楽になる場合、この短いコンテンツに何らかの処置を行う必要性が出てくるでしょう。

コンテンツを追加する

時間と手間が掛かりますが、最もベストな選択肢と思えるのは、薄いと思われるコンテンツを様々な切り口から分析し、ユーザーが知りたい情報、ユーザーにとって役立つ方法を追記していく方法です。

お客様の声のコンテンツは、お客様の声をただコピーアンドペーストしただけの内容にはなっていませんか?

例を挙げると、お客様の声の場合、実際にお客様が使われて便利だったとおっしゃっているシーンを再現して、画像や動画を追記して補足したり、お客様の声に対するスタッフのコメントで、更なる便利な使い道をレクチャーするといった方法で、ユニークなコンテンツに仕上げることができるのではないでしょうか。

「ここまで丁寧にコメントしてもらえるのか」と、お客様に感激して頂けると思います。

お客様に満足してもらえる上に、自然とユニークなコンテンツが作られますし、そのコンテンツはきっと、検索ユーザーのニーズにも合致したものになることは間違いありません。

noindex robots metaタグを使う

とてもコンテンツの追加なんてやっている時間はないということでしたら、noindex,follow robotsメタタグを用いて、お客様の声やニュースの個別記事をインデックスさせないようにするか、後述するcanonicalタグで正規化してしまうのもいいでしょう。

これらはひとつずつの記事ボリュームがないため、カテゴリーページで全文を一覧として見せています。

とのことですので、カテゴリーページで全文を読むこともできますし、そこから個別ページをクリックして短い文章を読むこともできる仕組みとなっているのでしょう。

アクセス解析のデータを見て、少ないテキスト量の低品質とみなされてい可能性のある個別ページに対しての検索経由の流入があるのならば、そのキーワードからユーザー像をイメージし、コンテンツをふくらませていくのがベストな選択となります。

アクセスがほぼない場合、薄いコンテンツとみなされているでしょうから、個別ページに対してnoindex,followメタタグをつけることにより、低品質なサイトをフィルタリングする、パンダアップデートの影響を受けにくくすることは可能かもしれません。(もちろん、現状の検索経由の流入が0でも、コンテンツを追加していってアクセスを狙う方向がベストではあります)

rel=”canonical”タグを使う

質問者の事例の場合、カテゴリーページで一覧を表示させることで目的は達せられていて、あくまでも実務上の都合で個別ページも存在していると考える事ができそうですので、このようなパターンの場合、個別記事からカテゴリーにrel=”canonical”タグを向けて、カテゴリー自体をカノニカルページにしてしまうという方法もあります。

noindexとcanonicalタグは、使い方や意味は違うものなのですが、今回の事例ですと、どちらを使っても低品質なコンテンツをインデックスさせない働きをするかと思います。

個別記事をコンテンツ(カテゴリー)にまとめるという意味合いでしたらcanonicalを用いて、低品質なコンテンツをインデックスさせたくはないがクローラビリティを犠牲にしたくないという場合はnoindex,followを使うといいのではないでしょうか。

追記:海外SEO情報ブログ鈴木謙一さんから、「カテゴリーがページネーションする場合はどうするのか」というご質問を頂きました。

カテゴリーに表示される投稿数を増やせば解決なのですが、WordPressの設定で表示数を一括で増やしてしまうと、めちゃくちゃ長くなるカテゴリが発生する可能性が非常に高くなりますので、何らかの処理を行う必要があります。

個別記事からカテゴリーに対してカノニカルを向け、カテゴリーのページネーションの2ページ目以降は1ページ目に対してcanonicalを向けるという手法は、おそらく、想定の動きをするとは思うのですが、ややイレギュラーな(正しいcanonicalの使い方ではない)実装方法のような印象も受けます。

個別記事がカテゴリの2ページ目に移動した際にはcanonicalを2ページ目に向け直すという条件分岐を入れる方法もありますが、ページ送りの2ページ目以降はnoindex,followにするシーンも多いと思いますので、シーンに合わせて取捨選択する必要が
出てきそうです。

シンプルに特定のカテゴリーのみ、ページネーションを使わないという設定にするのが簡単だと思います。

今回はシンプルに、特定のカテゴリーのみ、表示件数を無限にするコードを紹介します。

コードをサクッと書いてくれたのは久米田さんです。毎度ありがとうございます!

<?php
global $query_string;
if(is_category(‘news’)){
parse_str( $query_string, $args );
$args[‘posts_per_page’] = ‘-1’;
query_posts( $args );
}
?>

上記のコードを、テーマのカテゴリーテンプレート(category.php)の

while ( have_posts() ) : the_post();

の直前に挿入することにより、実装可能です。

上記の例では、newsというスラッグに対してページネーションが無効になります。

なお、このコードを使った場合、ニュース等の個別記事が増えてくると、ひたすら縦に長くなりますので、あまりに長くなるようでしたら、canonicalを用いる方法よりも、noindex,followを採用するほうがシンプルかもしれません。

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