先日、大阪の天満で行われたWordCamp osaka 2012。

前回の記事ではWordCamp osaka 2012の全体を通しての感想をお送りしました。

今回の記事では、WEBライダー松尾茂起氏がスピーカーを務めた、WPで上位表示を狙う!WordPressSEOのおいしい話しの感想を記していきたいと思います。

WordCamp Osaka 2012で開催された松尾茂起氏のセッションの紹介画像。

SEOの分野では知らない人はいないであろう著名人で、WordPressとSEOとソーシャルメディアを融合させて解説したWordPressで加速させる!ソーシャルメディア時代の[新]SEO戦略マニュアルは名著です。

私は以前にも西宮商工会議所で行われた松尾さんのセミナーに参加したことがあるのですが、非常に有意義かつユニークな内容で、学ぶだけではなく笑いまであるようなセミナーでした。

今回のWordCamp大阪でのセッションも、笑いどころを用意しているはずです。

WPで上位表示を狙う!WordPressSEOのおいしい話

  1. 今、SEO業界で何が起きているか?
  2. 2013年からの内的SEO その1(All in One SEO Packのススメ)
  3. 2013年からの内的SEO その2 (キーワード選びの方法など)
  4. 2013年からの外的SEO
  5. 紹介されるには理由がある
  6. キャッシュしておこう

ワードキャンプ大阪での松尾氏公演のセッションのメニュー

ちなみに私は正面よりやや横に座っていましたので、スクリーンが微妙に横向きになっています。

今、SEO業界で何が起きているか?

SEO業界に激震が走った、ウェブスパム対策アルゴリズムのペンギンアップデートと、低品質なコンテンツの評価を下げるアルゴリズムであるパンダアップデートの解説が行われました。

Googleは自作自演の低品質なリンクや有料リンクに対して、警告メッセージをおくるようになりました。

パンダアップデートとペンギンアップデートに負けないサイトを作るために重要な点

  • コンテンツの質の維持と選別(パンダアップデート対策)
  • 外部リンクの質の維持と選別(ペンギンアップデート対策)

今後重要となってくるのは数より質で、ドラゴンクエストシリーズのスライムとはぐれメタルを例にだして解説されました。

例えばコンテンツなら、少し前なら、とりあえずなんでもいいからインデックスさせておくといった考えが通用していましたし、低品質な外部リンクもある程度の数があればそれなりに通用していた側面もありました。

しかし、現在のGoogleにはそのような薄いコンテンツを何でもインデックスさせる手法や、質の低い外部リンクを構築することが通用しないどころか、マイナス効果を生むことになります。

質の高いコンテンツを選別する必要性と、質の高い外部リンクの選別が重要となります。

また、タイムリーな話題で、リンクの否認ツールが導入されてたので、低品質な外部リンクが問題になっている場合、そのツールを使ってみるのも方法の一つでしょう。

2013年からの内的SEO その1(All in One SEO Packのススメ)

松尾氏は、noindex,follow(インデックスしないでください。リンク先は辿ってください)を上手に使い、優れたコンテンツをインデックスさせ、重複ととらわれがちなコンテンツや、内容の薄いコンテンツをnoindex,followすることをお勧めしていました。

SEOに詳しい人なら普通に使いこなしていると思われるnoindex,followですが、250人ほど入る会議室で「実際にnoindex,followを使っている人はどのくらいいらっしゃいますか」といった質問に対して、ほとんど手が挙がっていなかったので、あまり知られていない手法なのかもしれません。

All in One SEO Packを使い、アーカイブページをnoindexにする方法が解説されていました。

なお、WordPress SEO by Yoastを使っておられる方は、同じ機能がありますのでAll in One SEO Packの導入は不要です。

シンプルに設定したい方はAll in One SEO Packを使い、マニアックに細かいところまで設定したい方はWordPress SEO by Yoastを使うといいと思います。

2013年からの内的SEO その2 (キーワード選びの方法など)

WordCamp大阪2012での松尾氏公演の鼻血SEOの画像

内的SEOで重要な点はキーワード選びと質の高い文章を書くことです。

ウェブマスターツールを導入していない方は、是非導入すべきだとおっしゃっていました。

キーワードの選ぶにおいて便利なツール

  • Googleキーワードツール
  • Googleトレンド

上記の2つを紹介されていました。

どちらも便利に使えるツールですので、是非使ってみると良いと思います。

キーワードを発掘するときの視点の広げ方の例として、鼻血を例にあげておられました。

鼻血SEOとは

  1. Googleトレンドで鼻血を調べてみる
  2. 鼻血の検索回数は毎年5月に急上昇する
  3. ひょっとして5月にエロいイベントがあるのではないか
  4. 鼻血とエロを比較比較してみる
  5. すると・・・

エロが多すぎて鼻血のグラフが見えない というオチまで用意されていて、笑いが起こっていました。

つまり、どんどん行動していって、キーワードを自分の物にしていくことが重要だと仰っていました。

素人ワードとオカンワード

松尾氏の造語ともいえる、オカンワードの考え方も解説されました。

例えばウェブサイト制作の場合だと

  • 素人ワード:ホームページ制作
  • オカンワード:インターネットを作る人

このようにキーワードが変化します。

オカンキーワードがわかりやすくて、会場に爆笑の渦が巻き起こっていました。

2013年からの外的SEO

WordCamp大阪2012のスピーカーである松尾茂起氏がマイクを持って講演している画像

現在のGoogleは信頼出来るサイト(オーソリティサイト)からのリンクや、同じジャンルからのリンクを重視していることが解説されました。

また、昔はリンクを張るという行為を行うためにサイトやブログを用意しなければならなかったところが、ソーシャルメディアが登場したことにより、誰でもリンクが張れる時代になりました。

ソーシャルメディアからのリンクを貰う為には、リンクを張る人の心理を知る必要があります。

保存と紹介

  • はてなブックマークなどにNaverまとめなどで保存したくなるコンテンツを作る
  • 友達に紹介したくなる面白いコンテンツなど

FacebookのいいねにSEO効果はないかもしれない

Facebookのいいねを押されてもSEO的に効果はないかもしれないと仰っていました。

私もそうおもいます。

ちなみに、Facebookのコメントプラグインを埋め込んだ場合、しっかりとFacebookのコメントもインデックスされていたので、コメントプラグインに関しては一定の意味があるとも思います。

紹介されるには理由がある

記事が紹介されるのには理由があります。

紹介する側の心理を理解し、コンテンツを用意することが、外的SEOの重要な戦略になります。

キャッシュしておこう

人気のコンテンツが作れるようになってくると問題になってくるのが、サーバーの負荷です。

WordPressは比較的負荷の高いブログのシステムですので、アクセスが集中するとあっという間に捌ききれなくなります。

そこで、キャッシュプラグインを導入して、負荷を減らします。

WP Super Cacheを使い負荷を減らすことをお勧めされていました。

まとめ

とてもわかり易い解説で、SEOのことをほとんど知らない方でも今後の対策が認識できたのではないでしょうか。

日本ではSEOというと不自然な外部リンクを提供するウェブスパムと混同されることが多いですが、今回、松尾さんのセミナーを受けた方々には正しいSEOの方向性が理解して頂けたとおもいます。

250人収容の大会議室が埋まっていたということは、制作やデザイナーの方もSEOに興味があるということがよくわかりました。

私もSEOブログというものを公開しているわけですし、今後もSEOブロガーとして、制作やデザイナーとSEO担当者の橋渡し的な記事を公開していきたいと思いました。

本当に素敵な講演をありがとうございました。

追記:この講演で使われたスライドが公開されました。

是非、ご覧になってみてください。
http://www.slideshare.net/Shigeoki/wordpressseo

関連記事

SEO初心者の持つ20の疑問に答えます
【SEOの学び方】私が実践している勉強方法
SEOの素朴な疑問20個に答えます
検索者が持つSEO関連の25の悩みに答えます
SEOにWordPressが有利なその理由とは
新規サイトを立ち上げる際に注意しなければならない重要なポイント
SMO(ソーシャルメディア最適化)の必要性とその利点
WordPressが使えるサーバー比較。失敗しないサーバー選び