先日公開したGoogleがリンクを無効化する機能を搭載予定の記事でも少し紹介しましたが、海外SEOブログ鈴木謙一さんがシアトルで行われたSearch Marketing Expoに参加されました。

そして、自身のブログのGoogleのマット・カッツが重大発言、「リンクを無効化する機能をウェブマスターツールに搭載予定」 at #SMX Advanced 2012という記事で翻訳や感想を述べてらっしゃいます。

かなりのボリュームかつ、興味深い内容ですので、当ブログでもマット・カッツ氏のディスカッションの内容についてレビューをしてみたいと思います。

このような新鮮で重要な話題を海外から持ち帰り、いち早く翻訳して下さった鈴木さんに感謝です。

まずは上記のリンクをクリックして、鈴木さんの記事をご覧になってから当記事の続きをお読みになってください。

目次

ペンギンアップデートはペナルティ?

ペンギンアップデートはペナルティではなく、アルゴリズム。

一般的にペナルティと呼ばれているものは大きく分類すると2種類あって、手動対応かアルゴリズムです。

Google社内ではペナルティという言葉は使っていないらしくて、「手動対応」か「アルゴリズム的」と呼んでいるそうです。

呼び方がどうあれ検索エンジン検索結果のランキングが大幅に下がるのは「ペナルティ」と呼んでも差し支えはない気もしますが、特に悪質なウェブスパムに対して下される「手動対応」をペナルティと呼ぶのが一般的なのでしょうか。

 

ネガティブSEO

ネガティブSEOは現実的に実行不可能とされていましたが、現在の状況は変わりつつあるようです。

最近のGoogleは不正なリンクに対する取締りを強化しており、また、昔に比べると探知能力もあがっています。

「疑わしきは罰せず」から「疑わしいのはとりあえず順位を下げてみる」といったさじ加減になってきているイメージはありますので、あちらを立てればこちらが立たずといったところなのでしょうか。

被害にあった方を救済する為に、ウェブマスターツールにてリンクを無効化する機能を提供する事を検討しているとのことです。

個人的には、利用する為にはある程度の制限や審査は必要だと思います。

制限に関しては、週に何件までとか、年間何回までとか。

審査に関しては住所や電話番号を登録して本人確認を取るとか。

ちゃんとはがきが届く実在の住所でなければ利用できないGoogleAdsenseや、電話で認証する必要があるGmailなど、Google内で既に導入されている仕組みを使うと良い気がしますね。

このあたりは厳しくしておかないと、スパムリンクを張っていってやりすぎたら無効化するという手段がまかり通ってしまい、スパマーに大きなヒントを与えることになってしまいます。

 

不自然なリンクの警告

不自然なリンクの警告は全て手動対応だったそうです。

目視が入ってから送られているということですね。

アルゴリズムで怪しそうなところをピックアップしたのち、目視が入るのでしょう。

警告が届いたサイトはかなりの確率で故意か知らず知らずかはわかりませんが、何かをやらかしている可能性が高いと思われます。

 

有料リンクについて

安易な有料リンク購入のリスクは今後更に高まっていくということでしょう。

リンクを買うときに自分は非常に慎重にやって形跡を残さないようにしたつもりでも相手はそうではない。

日本で見かけるリンク販売業者のリンクはリスクが高そうです。

絶対にばれないようにコストをかけて、目視が入っても絶対にバレないような被リンクを安価に提供できるわけがないと思います。

 

アフィリエイトリンクにnofollowは必要か

私はアフィリエイトリンクにはnofollowを付ける派です。

商品を紹介し販売を助け、売り上げの一部を還元してもらうのがアフィリエイトです。

ページランクまで渡す義理はありませんし、紹介ページがいつの間にやら404になっているリスクもあります。

インフォトップという情報商材系のASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)のURLが短縮URLのbitly.comとgoo.glにスパム判定されています。

グーグルの運営している短縮URLサービスでスパム判定をされているようなASPにnofollow無しでリンクを張るのは怖すぎます。

今は大丈夫でも将来どうなるかわかりませんので、よほど信頼がおけるサイト以外へはnofollowをつけるのが良いと思います。

 

リンクは今でも効果的?

今でもリンクを使っているとのことです。

まぁ当たり前ですね。

基本的にリンク中心なのはしばらくは変わらないと思います。

ただ、リンク以外の様々な要因も加味するように変化しつつあります。

 

Googleは検索結果の直帰率を見ている?

直帰率はノイズが入りやすい。たとえば「日没」を検索して、そのページで日没時間を見てすぐに戻ってくることはごく自然。我々が目指しているのはユーザーが素早く答えを見つけられるようにすること。

検索エンジン検索結果のランキングに直帰率は利用していないそうです。

直帰率が高いページのほうが良い内容を返していることだってあるということですね。

私は直帰率や滞在時間も見ているのではないかと考えていました。

 

何%の検索がSSL検索?

SSL検索で訪れた方はGoogleAnalyticsで検索キーワードが取得できず(not provided)になってしまいます。

我々ウェブマスターにとってはありがたくない機能ですが、ユーザーの事を第一に考えてのことだそうです。

初めは米国だけに導入して影響するのは10%未満だった。今でもそう変わらないだろう。

私の管理サイトの(not provided)のデータ

当ブログとニッチブログの(not provided)のアクセス解析データです

2012年5月分のアクセス解析データのスクリーンショットです。

当ブログはIT系ブログということもあり、(not provided)の割合が40%近くあります。

ニッチブログの方はさほど高くなく10%強といった割合になっています。

訪問者のIE率が高いサイトほど(not provided)は少なく、Chrome、Firefox率が高いサイトほど増えます。

まぁ、当然ですね。

今後FirefoxもSSL化しますので、IT系のブログのnot providedの割合は更に増えることになると予想されます。

 

不自然リンクを削除できない場合

不自然なリンクの警告を受けても、不自然なリンクを張った業者が倒産したなどの理由で削除のしようがない状況もあるでしょう。

通常は、ランダムに抽出したサンプルのリンクを見て削除ができているかを判断している。どれも削除できていなければペナルティは解除しない。

5個か10個かはわかりませんが、不自然なリンクのアドレスを抽出し、そのアドレスからのリンクが全て外されていて初めてペナルティが解除される仕組みになっているようです。

今まで何度も語られてきたことですが、精一杯の努力を見せることが必要なようです。

努力の中にはどの業者からリンクを買ったかという密告も含まれているのでしょう。

 

Google+とSEO

Google+がランキングを決めるシグナルとしてベストだとは思っていないそうです。

Google+がランキングを決める強い力を持つようになるのはまだ先だということでしょうか。

[oEmbedTweet 212072936759230466]

Bing!はGoogle+をシグナルとして利用しているとのことですので、今後Google+がどのように作用していくのか気になりますね。

私も最近G+を利用しているのですが、TwitterとFacebookの良い所をあわせたようなソーシャルなのでなかなか気に入っています。

もっともっと利用者が増えれば検索エンジン検索結果のランキングを抜きにしても愛用していきたいSNSになりそうです。

 

関連記事

ソーシャルメディアを活用して更なるアクセスアップ
被リンクの重要性。数に物を言わせるブラックハットSEOの時代は終わる
本当に内部リンクにrel=”nofollow”は不要なのか
SMO(ソーシャルメディア最適化)の必要性とその利点
Google大変動!?ホワイトハットSEOはメシウマSEO